こんにちは多聞です。
今回は配当利回り4.8%の「3447 信和」についてファンダメンタルズ分析を行います。
*2021/10/24現在
この記事の主旨
・信和の業績・財務状況・キャッシュ・配当を分析
・その上で長期保有できる株価どうか判断する
信和について
簡単な概要は以下の通りです。
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 2014.8 |
上場 | 2018.3 |
特色 | 仮設資材、物流機器を製造販売、建設現場向けロック機能付き『次世代足場』が牽引、海外展開も |
連結事業 | 仮設資材78、物流機器22 <21・3> |
業種コード | 3550 |
業種名 | 金属製品 |
解説記事 | 【小幅続落】新型コロナによる影響は軽微。主力の足場など仮設資材は堅調。安全措置機材の拡大続く。物流機器は倉庫向けラックなど増勢。新規案件も寄与。だが、主要原材料の鋼材高騰が打撃。値上げ交渉するが浸透には要時間。営業益続落。減配。 【拡 販】建設現場の安全性向上へ落下防止など安全措置機材を拡販。コンテナやラックなど物流機器は新規案件開拓に注力。 |
簡単な沿革
- 1977年 仮設資材のメーカーとして創業
- 1988年 発売したくさび緊結式足場『シンワキャッチャー』でシステム足場業界の国内トップシェアを獲得
- 2018年 東京証券取引所市場第二部に株式を上場
信和の業績:緩やかな悪化
下のグラフはミクシィの業績です。
赤枠が比較的重要な項目です。
売上高:△
下り坂気味の横ばいです。
営業利益率:×〜△
下り坂です。
最も利益率はまだ10%を超えているのは業績の数少ない良い点かもしれません。
ただ、これ下落のペースを見るといつ10%を下回るかヒヤヒヤものです。
EPS(1株当たり当期純利益):×
下り坂です。
完全な右肩下がりでお世辞にも買いたいとは思いません。
セグメント別売上
建築に必要な資材と物流機器で売り上げは構成されています。
コロナ化のせいで建設資材は全体的にダウンしています。
一方で物流機器はアップしています。
そういう意味では柱は2つあるので安心感は多少上がります。
信和の財務体質:かなり好体質だが有利子割合が多い
総資産:◎
総資産は基本的に増加傾向です。
自己資本比率:◎
自己資本比率は右肩上がりです。
純資産を見ても順当に増えているので企業としての安全性はかなり高いです。
BPS(1株当たり純資産):◎
BPSも増加傾向です。
株主にとって価値が上がり続けています。
有利子負債:○
有利子負債は減少中です。
この調子で下がればよいのではないかと思います。
*総資産回転率(売上高÷総資産) :△
総資産回転率は経営効率を計る指標で「保有資産1円がいくらの売上を生むか?」という指標になります。
総資産回転率は緩やかな右肩下がりです。
少しずつ経営効率が下がっています。
信和のキャッシュの動き:キャッシュは優秀
営業活動によるCF:◎
黒字を出し続けています。
2021年に大きく増えているのはちょっと理由はわからないです。
フリーCF:○
常に黒字です。
現金:○
増え続けています。
ただ、この場合は内部留保が贅肉のようになっているかもしれません。
総資産回転率:△
ネットキャッシュは「現金」ー「有利子負債」で示されます。
そのネットキャッシュが総資産に占める割合を表すと下の図表になります。
総資産回転率は、「総資産がどれだけ効率的に売上高を生み出したか」という資産運用効率を表す指標です。
だんだんと有利子負債が減っています。
良い感じです。
信和の配当:データ少ないが良くない
データが少ないので参考程度です。
一株配当:×
安定していません。
ただ、直近で下がっているのは悪い印象です。
配当性向:△
直近で50%であまり余裕がない感じです。
*自社株買い
自社株買いについて簡単にまとめます。
- 株主のメリット
- 株価が押し上げられる
- 一株当たりの利益の割り当てが増える
- 会社のメリット
- 配当の総額を減らすことができる
信和の株価:コロナで急落後横ばい
ミクシィの過去10年間の株価のチャートは以下のようになります。
2020年のコロナで急落し、2021年8月に上昇した後すぐに元通りになりました。
評判
では、巷の評判を見てみましょう。
見るのは
- Googleのサジェスト
- 社員からの評判
- 投資家からの評判
Googleサジェスト
「信和 株」で検索してみると信和のデータが出ませんでしたので、「3447 株」で検索すると以下のサジェストが挙がりました。
あまりめぼしいキーワードはありません。
社員からの評判
データが少ないのでわかりません。
投資家からの評判
- 700円切りなら買い
- 底堅い
上記のような評判です。
総括:
簡単にまとめますと以下のようになります。
- 業績:緩やかな悪化
- 財務体質:良い
- キャッシュ:良い
- 配当:悪い
- PBR:0.71:割安
基本的に手を出してはいけない高配当株です。
財務体質が良いのですが稼ぐ力が緩やかに悪化しています。
コロナ禍が終息して上げに転じればよいのですが、たとえそうなっても長期間持つには不安があるので持てない銘柄だと思います。