こんにちは、多聞です。
今回は「Rakuten UN-LIMITと他社の比較と評価〜Rakuten UN-LIMITはお得なの?〜」ということをテーマに書いていこうと思います。
楽天経済圏という言葉に代表されるように、楽天市場・楽天モバイル・楽天TVなど様々なサービスを取り扱っている楽天。
その楽天がこの4月に新しく「Rakuten UN-LIMIT」として携帯のキャリア会社となって参入しました。
今回はこの「Rakuten UN-LIMIT」について他社との比較を交えながらおすすめできるものか解説していきます。
では目次からです。
結論
初めにどんな人におすすめできるかの結論です。
- 楽天回線エリアで生活する人
- パートナー回線エリアで大容量高速通信でなくていい人
大きくこの2つのタイプの人にはおすすめできます。
Rakuten UN-LIMITは回線の考え方が今までのスマホプランに比べて違うのでそのことを知っておいたほうがいいでしょう。
Rakuten UN-LIMITの概要
まずはRakuten UN-LIMITの概要を見てみましょう。
Rakuten UN-LIMITの回線は「楽天回線エリア」と「パートナー回線エリア(au回線エリア)」の2回線があります。
なので、楽天回線についてとパートナー回線について2通りで考える必要が出てきます。
なぜかというとRakuten UN-LIMITはメイン回線は楽天回線、サブ回線をパートナー回線としています。
メイン回線を使えない地域をサブ回線で補助していくイメージです。
しかし、少し郊外に行くと楽天回線エリアがなくなってしまうのですぐにパートナー回線につながるようになってしまい、ほぼ楽天回線を使わないという人が多く出てきています。
簡単に言うと下記のとおりです。
・市街地は楽天回線でプランを考えると良い
・郊外はパートナー回線でプランを考えると良い
さて、では以上を踏まえてRakuten UN-LIMITの簡単な概要は下の表のようになります。
Rakuten UN-LIMIT | 楽天回線 | パートナー回線(au回線) | 備考 |
---|---|---|---|
通信料金 | 2980円 | ー | ー |
速度 | 52.75Mbps | 9.89Mbps | 楽天回線の速度はdocomo並み |
通信量上限 | 10G/日 | 5G/月 | 上限到達後は速度1Mbps |
通話料 | 無料 | 無料 | アプリ使用で無料、 不使用は20円/30秒 |
カバーエリア | 一部市街地のみ | auのエリア | 2021年3月までに 47都道府県を順次カバー予定 |
違約金 | なし | ー | ー |
対応端末 | 少ない | ー | i-Phoneは非対応 |
キャンペーン | 1年無料 3000P~ 21300P還元 | ー | 2020年5月時点 1年無料は先着300万人まで 還元ポイントは期間限定 |
この表からわかる特徴的なことは「1年間無料であること」と「違約金無しであること」でこの2つを組み合わせると完全にノーリスクで新しい回線を試すことはできます。
なので試してみて感触を確かめたいという方は一度試しに契約してみるのもありだと思います。
もう一つ明言しておくと1年間ノーリスクで無料の時点でコストパフォーマンスは他社を圧倒しています。
そのようにキャンペーンを比較すると楽天一択になるので今回はそう言ったキャンペーンを比較の前提にせずに解説していきます。
他社との比較
ここからは他社との比較です。
比較対象は下の6つで、この6つを取り上げた理由も載せておきます。
・docomo :3大キャリアの1つ
・au :3大キャリアの1つ
・Soft bank :3大キャリアの1つ
・LINEモバイル :価格.comで人気1位(2020年5月5日時点)
・楽天モバイル :楽天のもう一つのスマホプラン
では、これらのスマホプランを下の内容で比較していきましょう。
・データ通信容量と価格
・通信速度
・通話価格
データ通信容量と価格
はじめはデータ通信容量と価格の関連について比べていきます。
この比較については楽天回線とパートナー回線で分けて考えたほうがいいので、分けて考えることにします。
楽天回線での考え方:~6GBはLINEモバイル、それ以上はRakuten UN-LIMIT
まず下の表を見てください。
データ容量 | Rakuten UN-LIMIT 楽天回線/au回線 | docomo | au | Soft Bank | LINE モバイル | 楽天 モバイル |
---|---|---|---|---|---|---|
~1GB | 2,980円/2,980円 | 3,150円 | 3,150円 | 3,980円 | 1,100円 | 2,980円 |
1GB〜2GB | 2,980円/2,980円 | 4,150円 | 4,650円 | 5,980円 | 1,480円 | 2,980円 |
2GB~3GB | 2,980円/2,980円 | 4,150円 | 4,650円 | 7,480円 | 1,480円 | 3,980円 |
3GB~4GB | 2,980円/2,980円 | 5,150円 | 4,650円 | 7,480円 | 2,200円 | 3,980円 |
4GB~5GB | 2,980円/2,980円 | 5,150円 | 6,150円 | 7,480円 | 2,200円 | 3,980円 |
5GB~6GB | 2,980円/低速化 | 6,150円 | 6,150円 | 7,480円 | 2,200円 | 3,980円 |
6GB~7GB | 2,980円/低速化 | 6,150円 | 6,150円 | 7,480円 | 3,200円 | 5.980円 |
7GB〜 | 2,980円/低速化 | 7,150円 | 9,150円 | 7,650円 | 3,200円 | 5,980円 |
これはキャンペーンなどを含めないで「各社の月々のデータ通信量の上限とそれにかかる金額」の見取り表になります。
赤字で書いてあるところが最もコスパの良いところです。
0~6GBまではLINEモバイルが最もコスパが良くなっています。
それ以上になるとRakuten UN-LIMITが最もコスパが良くなります。
ただ、だからといって
「容量をたくさん使うからRakuten UN-LIMITと契約する」
というのは早計です。
というのもRakuten UN-LIMITの楽天回線エリアはとても狭いのです。
人口100万以上の都市部でない限りエリア外になってしまい、Rakuten UN-LIMITの恩恵を得られません。
なのでここからはRakuten UN-LIMITのパートナー回線エリア(au回線エリア)視点で比較してみます。
パートナー回線での考え方:LINEモバイルがコスパが良い
パートナー回線で考えると2980円で5GBまで使用可能というプランになります。
この利用料では明らかにLINEモバイルのほうが安くなりますのでパートナー回線しか使えないならRakuten UN-LIMITよりLINEモバイルに入ったほうがお得です。
*Rakuten UN-LIMITは上限に達しても1Mbpsで通信可能
スマホの通信については会社によって上限に達したあとの回線速度に差があり、大きく1Mbpsになる場合と約150kbps場合があります。
下の表がそれぞれの会社がどの場合になるかを示しています。
通信制限時の 速度 | Rakuten UN-LIMIT 楽天回線/au回線 | docomo | au | Soft Bank | LINE モバイル | 楽天 モバイル |
---|---|---|---|---|---|---|
1Mbps | ○ | ○ | ○ | |||
約150kbps | ○ | ○ | ○ |
1Mbpsというのは低画質の動画の再生ならできるくらいの速度でホームページの閲覧やスマホゲームで遊ぶくらいなら余裕で稼働できるほどの速度です。
なのでRakuten UN-LIMITについては標準画質以上で動画を見ないなら2980円で使い放題と考えることができます。
データ通信容量と価格の比較まとめ
ここまでの比較をまとめてみます。
・楽天回線を常に利用でき、データ通信量が6GB以下ならLINEモバイルがおすすめ
・楽天回線を常に利用でき、データ通信量が6GB以上ならRakuten UN-LIMITがおすすめ
・楽天回線を利用できず、データ通信量が少ないならLINEモバイルがおすすめ
・楽天回線を利用できず、データ通信量を使い放題にしたいならdocomoがおすすめ
まとめてみるとこの様になりました。
LINEモバイルとdocomoは他の格安SIMでもっと良いプランがありますが、そこまですると記事にまとまりがなくなるので省略しています。
Rakuten UN-LIMITは都心部であれば違約金無しもあるためほぼすべての人におすすめできます。
また、1Mbpsで十分な人も2980円で実質使い放題になるのでこういった人にもおすすめできるでしょう。
速度の比較
次は速度の比較です。
いくら通信量のコスパを上げていっても速度が遅くストレスがたまるようでは意味がありません。
では、早速各社の速度を比較した表を見てみましょう。
回線名 | Ping | 下り | 上り |
---|---|---|---|
Rakuten UN-LIMIT 楽天回線 | 51.64ms | 52.75Mbps | 27.83Mbps |
DOCOMO | 56.09ms | 69.47Mbps | 12.33Mbps |
au | 55.78ms | 46.78Mbps | 7.79Mbps |
Soft Bank | 45.94ms | 40.9Mbps | 11.56Mbps |
LINEモバイル | 68.56ms | 17.82Mbps | 9.72Mbps |
楽天モバイル &パートナー回線 | 59.66ms | 9.89Mbps | 7.26Mbps |
この表で最も注目してほしいのは下りの速度です。
Rakuten UN-LIMITの楽天回線の速度は52.75Mbpsと他の3キャリアに匹敵する速度を出しています。
このことから楽天回線は満足のできる速度を出してくれることがわかります。
パートナー回線は楽天モバイルと同様の速度を出すと思われるので下りの速度は9.89Mbpsです。
パートナー回線の速度は大容量のデータのやり取りをするのに向かない速度ですが、そこまでの容量を利用する人はあまりいないので問題にはならないでしょう。
というか、速度制限にならない限り現代のデータ通信速度が我慢できない人はかなり少数です。
ここでわかって欲しかったのはRakuten UN-LIMITの楽天回線はキャリア並みであることで、楽天回線は問題がないことです。
・楽天回線はキャリア並み
・パートナー回線は格安SIM並み
通話料の比較:Rakuten UN-LIMITの圧勝
現在、スマホでの通話の利用についてはオプションとして追加され、格安SIMではアプリを使うことで基本通話料を抑えることができるようになっています。
ここでは各会社の通話のコストパフォーマンスを比較します。
では、表で比較してみましょう。
回線名 | 通話料 | 始めの○○分無料 | かけ放題 | 通話アプリ |
---|---|---|---|---|
Rakuten UN-LIMIT | 無料 | ー | 無料 | Rakuten Link |
DOCOMO | 30秒/20円 | 5分/700円 | 1700円 | ー |
au | 30秒/20円 | 5分/700円 | 1700円 | ー |
Soft Bank | 30秒/20円 | 5分/500円 | 1500円 | ー |
LINEモバイル | 30秒/10円 | 10分/880円 | ー | いつでも電話 |
楽天モバイル | 30秒/10円 | 10分/850円 | ー | 楽天でんわ |
前提:通話はアプリを使用
国内通話
最も目を引くのがRakuten UN-LIMITの通話料金はRakuten Linkを使う前提となるとはいえ完全に無料であることです。
この時点で通話についてのコストパフォーマンスはRakuten UN-LIMITの圧勝です。
最近はスマホでLINEアプリを使わないで通話する人は増えていますが、ビジネスの場面ではやはり普通の電話をする必要が出てきます。
そう考えると通話は一応不可欠なものになるので契約先を考える上では一要素になるでしょう。
その時はRakuten UN-LIMITが優先度の上位に上がってきます。
回線のカバーエリア
次は回線のカバーエリアの比較をします。
ここまでで何度が出ていますが、Rakuten UN-LIMITの楽天回線エリアはかなり狭いです。
どのくらい狭いかというと下の図くらい狭いです。
濃いピンクのところが楽天回線エリアなのですが、見ての通りかなり都市部に限定されています。
一方パートナーエリアであるau回線エリアはある程度人のいるところなら全国に展開できています。
現在のところ楽天回線エリアは47都道府県に順次展開する予定のようですが、しばらくはあくまでそこの県庁所在地の一部地域までしか楽天回線エリアは展開できないようです。
これはRakuten UN-LIMITで無料で高速通信をしたい人には大きなデメリットですね。
今後の展開もしばらくは広域をカバーできるわけではない
対応機種:少ない、非対応機種の設定は面倒
次は対応機種についてです。
各社の過去の機種まで含めると比較しきれないのでRakuten UN-LIMITの公式の対応機種のみを挙げていきます。
- Rakuten UN-LIMIT公式端末
- Xperia Ace
- Galaxy A7
- Galaxy S10
- Galaxy Note10+
- AQUOS sense3 plus
- AQUOS sense3 lite
- arrows RX
- Rakuten Mini
- HUAWEI nova 5T
- OPPO A5 2020
- OPPO Reno A 128GB
ざっとこんなところですね。
iPhoneシリーズやPixelシリーズ、LGシリーズなど一定のシェアを取っているシリーズが公式には入っていません。
これらの非公式機種のSIMフリー端末にSIMを差して使うこともできますが、その後のネットにつなげたり、通話をできるようにしたりするには結構な手間になることがあるので面倒です。
非公式端末を開通させるのはかなり面倒になることがある
Rakuten UN-LIMITのメリット・デメリット
ここまで他社と比較してきましたが、ここからはそれらを含めてメリット・デメリットをまとめます。
・パートナー回線エリアでデータ通信量上限がきても1Mbpsで低画質動画なら見放題
・通話もアプリを使うと無料でほぼ通話し放題
・対応機種が少ない → 非対応機種の回線開通は面倒
メリットとしてはスペック的なコストパフォーマンスは全通信会社の中で最高なことです。
一方でそれ以外の面はいまいちです。
楽天回線エリアが少ないのは順次拡大予定ですし、パートナーエリアでも一定の満足は得られるでしょう。
ただ、対応機種が少なく、非対応機種の回線開通が面倒なのはどうにもならない可能性があるのでこのデメリットは意外と大きいです。
Rakuten UN-LIMITがオススメな人
Rakuten UN-LIMITがおすすめな人について考えてみます。
考える上でいくつかの要素があるので整理してみましょう。
- 対応機種を買う予定or持っているか
- 非対応機種でも調べてどうにかできるか
- 楽天回線エリア内で生活しているか
- 月に何GB通信するか
- もし速度制限で1Mbpsになっても問題なさそうか
では、この要素についてどのように考えたらどの契約がおすすめになるかA~Fの6パターンで考えることができます。
A | B | C | D | E | F | |
対応機種を買う予定 or 持っている or非対応機種でも調べてどうにかできる | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
楽天回線エリア内で生活しているか | 〇 | × | × | × | × | ー |
月の通信量6GB以下か | ー | 〇 | 〇 | × | × | ー |
通信制限速度1Mbpsで支障ないか | ー | 〇 | × | 〇 | × | ー |
この6パターンについてそれぞれおすすめを判定すると下のようになります。
B:Rakuten UN-LIMITでもいい *基本的には他の格安SIMがいいが
通信制限にかかる可能性があるならRakuten UN-LIMITが良い
C:他の格安SIMがおすすめ
D:Rakuten UN-LIMITがおすすめ
E:3大キャリアのかけ放題か別の大容量格安SIMがおすすめ
F:Rakuten UN-LIMITはおすすめできない
A・B・Dの3パターンがRakuten UN-LIMITがおすすめできるパターンです。
C・E・Fの3パターンは他のプランを考えたほうが良いパターンになります。
解説しますと
AはリスクなくRakuten UN-LIMITの恩恵が最大限得られるため超おすすめにしました。
Bは通信料が絶対に通信制限にかからないなら格安SIMがおすすめですが、かかる可能性があるなら1Mbpsで残りの数日を過ごせばいいのでRakuten UN-LIMITがおすすめになります。
Cは基本的に通信制限にかからないように生活して、万が一かかったときは制限解除するほうがトータルで満足度を高くすることができると思います。
Dは1Mbpsで満足できるのだからその速度で使い放題状態になっていればいいのでRakuten UN-LIMITがおすすめになります
Eは大容量を高速通信したいのでしょうから楽天回線エリア外ではどうやっても無理です。他のプランをおすすめします。
Fは機種が合うかどうか賭けに出てまでRakuten UN-LIMITで契約しないほうがいいので他のプランをおすすめします。
*Rakuten UN-LIMITはリスクなしでお試しできます
冒頭にも書きましたがRakuten UN-LIMITは
- 違約金無し
- 先着300万人は1年間無料
のキャンペーンをしています。
この無料キャンペーンを利用するとほぼノーリスクで長期間Rakuten UN-LIMITを試すことができます。
ですから、このようにお試し期間と割り切ってRakuten UN-LIMITで契約するのは十分ありでしょう。
まとめ
長くなりましたが、ここまでを簡単にまとめてみましょう。
2.Rakuten UN-LIMITは他社と比較して通信・通話のコスパは最強
3.楽天回線エリアは現在かなり狭い
4.Rakuten UN-LIMITに対応する機種は少ない
5.Rakuten UN-LIMITは楽天回線エリアで生活する人にはおすすめ
6.一方で、パートナーエリアで生活する人にはおすすめできない場合もある
*現在はノーリスクでお試しできるので気になる人は試してみると良い
このようになります。
Rakuten UN-LIMITは楽天回線エリアでは最強と言っていいのですが、パートナー回線エリアで生活する人にとってはまだ悩みどころの多い感じですね。
しかし、楽天の参入を皮切りに競争の起きなかったこの業界で競争が起きて料金・サービスの面で消費者に良い影響が出ればいいなあと思います。
今回は以上となります。
皆さんの生活の参考になれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。