こんにちは多聞です。
今回は配当利回り3.8%の「9248 人・夢・技術グループ」についてファンダメンタルズ分析を行います。
*2022/2/23時点
分析手法は以下の通りに行います。
- 高配当株の選定
- こちらのページを参考
- データの時系列での推移の確認 →IR BANK
- 売上高
- EPS
- 営業利益率
- 自己資本比率
- フリーキャッシュフロー
- 一株あたりの配当金
- 罠銘柄チェック *2個までなら詳細を見て判断→EDINET
- 営業利益率が低くないか
- 赤転してないか
- 営業CFが赤転してないか
- 自己資本比率が低すぎないか
- 有利子負債が激増していないか
- 配当性向が高すぎないか
- 会社の詳細を把握する
- 所属業界はどこか
- 主なビジネスはなにか
- 国内と海外のどちらでより儲けているか
- 社長の一言
- 主な製品の紹介
- 投資家向けメッセージ
- 会社概要
- 直近の状況を掴む →TDnet
- 当期の業績予想
- 業績予想に対する進捗状況
- 前期との比較
- 直近の政策・トレンドからどのような影響を受けるか
- その政策・トレンドを会社はどう捉えているか
- 市場の評価
1.高配当株の選定
過去の記事で選定しました。
データは以下のとおりです。 *2/23時点
- 配当利回り :3.8
- PBR :0.94
- 自己資本比率 :55.18
- 流動比率 :200.49
- 営業利益率 :11.11
2.時系列の推移を確認 OK
まずは業績、財務、キャッシュフロー、配当の時系列の推移を確認します。
財務、キャッシュフロー、配当の時系列のデータなし
そもそも新しい会社であるためデータがなく投資対象にはなりません。
会社のデータは以下のリンクになります。
もともとは株式会社長大からの単独株式移転により、純粋持株会社「人・夢・技術グループ株式会社」を設立されているので、「9624 長大」のデータをもとに考えていきます。
改めて2.時系列の推移を確認 OK
まずは「9624 長大」の業績、財務、キャッシュフロー、配当の時系列の推移を確認します。
- 売上高 →4 2011年以降は増加を継続
- EPS →4 2016年以降で上昇
- 営業利益率 →4 安定して10〜11%
- 自己資本比率 →4 55%前後で固定
- フリーキャッシュフロー →3 チラチラ赤があるが最近は良い
- 一株あたりの配当金 →5 減配なし
- 5:大変良い 4:良い 3:良くも悪くもない 2:悪い 1:無理
2以下があると一発アウト
- 5:大変良い 4:良い 3:良くも悪くもない 2:悪い 1:無理
ここまではOK。
3.罠銘柄チェック →OK!
次はもう少し詳しく見てやばい銘柄かどうかチェックします。
- 営業利益率が低くないか :4 常に10%が確保されていて良い
- 赤転してないか :4 2016年に業績が若干悪化しているが問題なし
- 営業CFが赤転してないか :4 赤転したことはない
- 自己資本比率が低すぎないか :4 常に50%以上は確保できている
- 有利子負債が激増していないか :4 2011年から減少
- 配当性向が高すぎないか :4 基本的に25%を上回らない
詳しく見ても罠銘柄は見当たりませんでした。
2015~2016年に何かしらあった模様なので調べたいです。
4.会社の詳細を確認 →問題なし
人・夢・技術グループの公式HPを参考にします。
- 所属業界はどこか :サービス業
- 主なビジネスはなにか :建設コンサルタント
- 国内と海外のどちらでより儲けているか :国内94% 海外6%
- 社長の一言
- 今後は、多発し激甚化する自然災害に対する国土強靭化に向けた対応
- 人口減少と少子高齢化が同時進行する中、新たな地方地域の姿を描く地方創生に向けた対応
- DX(デジタル・トランスフォーメーション)や脱炭素社会構築に向けた対応
- 持続可能な社会に向けた社会ニーズはより一層多様化していく
- 多種多様な企業連合を構築し、防災や生活施設整備などの基幹事業に加えて、国内外で、幅広くサービスを提供していきます
- 主な製品の紹介 コンサル事業
- 橋梁の分野は業界トップレベルであり、国内の長大橋梁のほとんどを手掛ける
- 明石海峡大橋や瀬戸大橋、レインボーブリッジ、多々羅大橋、白鳥大橋など
- 橋梁の分野は業界トップレベルであり、国内の長大橋梁のほとんどを手掛ける
- 投資家向けメッセージ 中期計画
- 方針1 基幹事業の強化と拡大
- 基幹事業における国土強靭化や維持管理分野の受注拡大
- 未開拓の省庁、自治体、民間企業等からの受注拡大
- 特に、自治体の未開拓エリアについては、技術部門と営業部門の連携、また、基礎地盤コンサルタンツ等のグループ会社との連携を強化
- 方針 2 新領域の事業基盤の整備
- 再生可能エネルギー分野では、技術部門と営業部門が連携した公共及び民間市場の開拓により、今後の成長のための事業基盤を整備
- また、PPP/PFI 分野では、アドバイザリー業務や事業参画案件の拡大に加え、長大主導による「地域創生型収益事業」の開発など、将来の基幹事業を育てるための基盤を整備します。
- 方針 3 海外事業の強化と地域の重点化
- 海外における構造、鉄道、地盤、再生可能エネルギー等の事業の人員体制の強化により、受注の増加と安定を図ります。
- 特に、鉄道事業を中心に M&A やキャリア採用等を推進し、JV プライムの獲得や大型案件の受注を目指します。
- また、東南アジアを「重点地域」として常駐社員を配置する「攻めの営業」へと転換します。
- 方針 4 イノベーションと IT 化の推進
- 長持続可能な社会形成に寄与するため、様々な角度からのイノベーションを推進
- 既存のインフラ技術サービスや IT 化推進により、生産性の飛躍的な向上を図ります
- 方針 5 働き方改革とダイバーシティの推進
- 働き方改革をさらに推し進めることで、女性、シニア、外国人など、多様な人材が働きやすい環境を創出し、人材のダイバーシティを推進します。
- 方針 6 成長基盤となる人材の育成と組織づくり
- プロフェッショナル人材が成長の源泉であることから、新卒・キャリア採用や M&A 等による人材獲得、技術士等の資格取得の支援を強化します。
- また、組織をスリム化・フラット化することで、プロフェッショナル人材がよりパフォーマンスを発揮しやすい組織づくりを行います。
- 方針1 基幹事業の強化と拡大
- 会社概要
- 設立 2021年10月1日
- 代表者代表取締役社長 永冶 泰司
- 資本金 31億750万円
- 株式上場 東京証券取引所市場第1部(証券コード:9248) 2021年10月1日上場
- 従業員数 連結:1,636人
- 事業内容
- 主に道路関連のインフラコンサルタント事業
橋梁の分野は業界トップレベルであり、国内の長大橋梁のほとんどを手掛けている
他には道路・交通・ITS分野にも強みを持ち、ETC2.0を手掛けるなど様々な分野でも力を持っている。
インフラという安定した武器を持っており、現在の日本では激甚災害に向けた道路の改修工事などが進んでいることから当面も業績の急激な悪化は見られないと思われる。
ここまでの時点で問題はなさそう。
5.直近の状況を把握 問題なし
- 当期の業績予想
- 業績予想に対する進捗状況
- 前期との比較
これら3項目は新しい会社であるため判断できませんが、長大の頃は毎年第1Qは赤字だったが、今年は黒字なので期待感はあります。
- 直近の政策・トレンドからどのような影響を受けるか
- コロナによるインフレ
- 石油などのコモディティは高くなっているのでそれによる利益の圧縮はありそう
- インフラの強靭化
- もともと日本は内需が活発なこともあり、かなり追い風
- ロシア侵攻
- 大きな影響はなさそう
- コロナによるインフレ
- その政策・トレンドを会社はどう捉えているか
- コロナによるインフレ
- DXの推進など経費を削減
- インフラの強靭化
- 自治体に積極攻勢をかける
- コロナによるインフレ
- 市場の評価
- 第1Qが黒字なのは珍しい
- 順調
- 下がれば買いたい
- 株価の推移
- 堅調
- 1800くらいなら買い
新しい会社なので過去との比較や進捗状況の把握ができません。
しかし、長大の頃の悪癖だった第1Qが大きな赤字という現象が見られないのは印象が良いです。
国内の橋梁関連のインフラ事業がとても強く流行り廃りに大きく左右されないことも好印象です。
市場の評価も上々で値段次第では買ったほうが良い銘柄でしょう。
まとめ:買い
ここまで大きな問題はないので買いかと判断します。
小さな問題をいくつか挙げてみますと
- 業績そのものはそこまで底堅いわけではない
- 新体制になって間もないので変な転び方をするリスクは有る
このように問題がなくはないので気になる人は買わないほうがいいでしょう。