こんにちは多聞です。
今回は配当利回り4.83%の「5302 日本カーボン」についてファンダメンタルズ分析を行います。
*2022/4/11時点
分析手法は以下の通りに行います。
- 高配当株の選定
- こちらのページを参考
- データの時系列での推移の確認 →IR BANK
- 売上高
- EPS
- 営業利益率
- 自己資本比率
- フリーキャッシュフロー
- 一株あたりの配当金
- 罠銘柄チェック *2個までなら詳細を見て判断→EDINET
- 営業利益率が低くないか
- 赤転してないか
- 営業CFが赤転してないか
- 自己資本比率が低すぎないか
- 有利子負債が激増していないか
- 配当性向が高すぎないか
- 会社の詳細を把握する
- 所属業界はどこか
- 主なビジネスはなにか
- 国内と海外のどちらでより儲けているか
- 社長の一言
- 主な製品の紹介
- 投資家向けメッセージ
- 会社概要
- 直近の状況を掴む →TDnet
- 当期の業績予想
- 業績予想に対する進捗状況
- 前期との比較
- 直近の政策・トレンドからどのような影響を受けるか
- その政策・トレンドを会社はどう捉えているか
- 市場の評価
目次
1.高配当株の選定
過去の記事で選定しました。
データは以下のとおりです。 *2022/4/11時点
- 配当利回り :4.83
- PBR :1.02
- 自己資本比率 :61.89
- 流動比率 :266.63
- 営業利益率 :11.74
2.時系列の推移を確認 NG! 営業利益率だけが悪い
まずは業績、財務、キャッシュフロー、配当の時系列の推移を確認します。
- 売上高 →2 上下激しい上に下落傾向
- EPS →1 上下激しい上に下落傾向、赤転あり
- 営業利益率 →1 上下激しい上に下落傾向、赤転あり
- 自己資本比率 →4 改善中
- フリーキャッシュフロー →2 赤転が頻発
- 一株あたりの配当金 →4 減配なし
- 5:大変良い 4:良い 3:良くも悪くもない 2:悪い 1:無理
2以下があると一発アウト
- 5:大変良い 4:良い 3:良くも悪くもない 2:悪い 1:無理
ここまででNG。
業績が全体的に悪いです。
グラフで一目瞭然ですが、2017年までは下落傾向。
2018、2019年が業績がアップしていますが、2020年から再び業績が悪化しています。
財務状況はもともと悪かったところが普通になりつつある感じです。
キャッシュフローも業績に引きずられてそこまで良くないです。
さらに、配当そのものは下落せず、企業の配当に対する姿勢は評価できます。
しかし、配当性向が明らかに高すぎます。
ここまで配当性向が高くなると「そこまで無理しないで!」と思いたくなるでしょう。
そんな感じで業績が悪いことに端を発した将来性への不安が明らかなため、長期保有する高配当株では無いと考えます。
ただ、カーボンという分野それ自体は将来性のある分野なのでそこにかけるのはありかもしれません。
以下は四季報情報と株価推移を添付しておきます。
決算 | 12月 |
---|---|
設立 | 1915.12 |
上場 | 1949.5 |
特色 | 炭素製品大手。電炉向け電極、半導体やリチウムイオン電池向け製造。航空機用はGE等と合弁 |
連結事業 | 炭素製品関連92(12)、炭化けい素製品関連5(12)、他3(6)【海外】39 <21・12> |
業種コード | 3400 |
業種名 | ガラス・土石製品 |
解説記事 | 【増益続く】黒鉛電極は原料高の値上げ転嫁厳しいが、電炉生産増加で需要本格回復。半導体向けファインカーボンの引き合い活発。自動車向けリチウムイオン電池負極材も堅調。炭化ケイ素は停滞だが営業増益。 【成長戦略】半導体向けファインカーボンは海外販売拡大、シェア向上に力。24年度に向け、黒鉛電極とリチウムイオン電池負極材は製造プロセス見直しコスト効率化。 |